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ノーベル賞 山中教授のもう1つの“功績” 世界見据えた知財戦略

livedoor NEWS

京都大学の山中伸弥教授が人工多能性幹細胞(iPS細胞)の作製でノーベル医学生理学賞を受賞した。iPS細胞をめぐる研究は世界的にも競争が激しく、様々な国の研究機関や製薬会社が実用化への応用研究や特許取得の動きを活発化させている。そのような厳しい競争の中で、ノーベル賞を日本の研究者(研究機関)が受賞したことは大変嬉しいニュースである。しかしその華やかな話題とともに、山中教授の京都大学では「実用化」を見据えた地道な特許政策が進められていた話も押さえておきたい。

山中教授が研究するiPS細胞に関する特許は京都大学がその権利を持っているが、その管理は大学と知財管理会社”iPSアカデミックジャパン株式会社”が行なっている。iPSアカデミックジャパンは2008年に設立され、iPS細胞研究・実用化に関する知的財産の管理や日本や世界での特許取得を行なってきた。今では日本で作成されるiPS細胞の8割程の特許権を確立しているという。また同企業では、製薬会社への権利の付与やその仕組作りにも力を入れており、発明した技術が「実用化」につながるための動きも積極的に行なっている。

この知的財産管理・法的整備は、もちろん他研究機関から自己の成果を守ることにもなっているが、自らの研究分野の特許を広く保持することで、特許抗争を減らし「実用化」への道のりを均していることにもつながっている。

今日において特許や知的財産をめぐる争いは激化の一途をたどっているが、本来発明は利用者や人類の発展に寄与するためのものである。一方で発明者が、発明した者の権利を主張することは当然のことであり、それは守られるべき権利である。今求められていることは、その両方を満たすために、ルールに則り、自ら発明した技術を早く「実用化」できるよう知的財産管理や法的整備を進めていくことである。これらの管理を怠ることは自らの利を欠いてしまうとともに、無益な訴訟などのために世の中への貢献を遅らせてしまう可能性がある。山中教授・京都大学の知財管理がこれからの研究開発の好例として捉えられ、「実用化」につながる知財戦略が日本で深まることを期待したい。

出典:livedoor NEWS

創薬や医療など幅広い分野にわたり、応用が見込まれる人工多能性幹細胞(iPS細胞)。ノーベル医学・生理学賞を受賞した京都大の山中伸弥教授のもうひとつの“功績”は、日本発の先端技術としてiPS細胞の国際特許を確立したことだ。世界を見据えた知財戦略は、iPS細胞研究の普及を促すとともに、『iPS=山中教授』との認識を世界に広め、異例のスピード受賞にもつながった。
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