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JCOMが電力小売りに参入 マンション向け、12月に杉並区で先行

msn産経ニュース

東日本震災以降、発電所の事故対応や電気料金の値上げをめぐり電力会社への不信が募る中、いよいよ消費者に馴染みのある企業が電力小売りへの参入を発表した。ケーブルテレビ最大手のジュピターテレコムである。同社は主力事業である通信・放送サービスとの親和性を武器に、マンション向けに電力の小売りを開始する。今回の参入は、これから採用されるかもしれない電力の全面自由化を見据えた動きとも考えられる。

たらればだが、今後日本において電力の全面自由化が採用された場合、電力業界では地殻変動のような業界再編が起こる可能性が多分にある。これまで"聖域"であった分野に市場競争の原理が導入される衝撃は大きく、現在、事実上独占状態にある電力会社もその流れに巻き込まれるであろう。もちろん、公共性の高い電力分野に競争原理が持ち込まれるメリット、デメリット、リスクについては各地で議論がされており、乗り越えるべき課題も多い。しかし、日本の電力自由化は、これからの時代の「企業」と「消費者」の関係を構築する最良の機会ではないだろうか。

上述の通り、震災以降の電力会社・エネルギーをめぐる一連の出来事は、電力業界が抱える問題点を露見させた。業界の構造、原子力発電所、事故後の対応・・・しかし、消費者が感じた一番の問題点は、これらを通して透けてみえる電力会社の社会的責任に対する意識、そして企業のあり方そのもの、ではないだろうか。反対に、サービスの質(我々が日常を暮らすに必要な電力の提供)については、問題として取り上げられていないのではないだろうか。今消費者はサービスよりも企業の社会的な正しさに関心があり、それを見定めようとする目線はこれまでになく冷静で研ぎ澄まされている。そんな中で電力の全面自由化が行われ、業界再編が起こった時、消費者が求めるものは安くて質のいいサービス"だけ"だろうか。

これからの企業と消費者の関係について、マーケティングの神様フィリップ・コトラーは「マーケティング3.0」の中で次のように説いている。
私たちはいま「価値主導の段階の登場」を目の当たりにしている。世界的な経済危機や環境問題にさらされている人々(消費者)は、自らの中に社会的・経済的・環境的公正さに対する欲求を持っており、それに合致するミッションやビジョンや価値をもつ企業を探している。そして企業の提供する製品やサービスに、機能的・感情的充足だけでなく精神の充足を求めている。それに対し企業は、これまでのように消費者の欲求を物理的、感情的に満たすだけでなく、より高い次元で感動させるようになる。その時企業の差別化は、企業の価値そのものによって進んでいく。
(『コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則』 朝日新聞出版 2010年9月30日 著者 フィリップ・コトラー)

コトラーのマーケティング3.0は、全ての企業に当てはまることではあるが、特にこれからの日本の電気事業者には、企業としての価値を追求していってほしいと思う。

出典:msn産経ニュース

ケーブルテレビ(CATV)最大手のジュピターテレコム(JCOM)は6日、マンション向けに電力の小売りを開始すると発表した。同社の放送・通信サービスとセットで契約すると電力料金を電力会社よりも約10%安くする。電力と通信・放送サービスをセットで提供するのは初めてで、セット販売で顧客の囲い込みにつなげる考えだ。
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