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経営継承を絶対に成功させるための最重要ポイント!ストーリー2「M&A編」  ―企業には第2の利益がある vol.008

株式会社プロネット
代表取締役 公認会計士
高橋 廣司

今回は、経営承継の三つ目のストーリーでありますM&Aについてお話をしたいと思います。
会社を全くの第3者に売却する経営承継ストーリーは、一般的にM&A(Merger&Acquisition:企業の合併・買収)と言われています。

M&Aのメリット・デメリット

M&Aという経営承継ストーリーのメリットは、現経営者は経営権を完全に手放すことにはなりますが、会社売却による利益(お金)を獲得することができるところです。デメリットは、現経営者が希望する価格・条件などで売却できる買い手を見つけることが、かなり難しいところにあります。

後継者不在が理由でM&A したくとも、特に会社の規模が小さい場合では、金融機関やM&Aのサービスを提供する会社から相手にされないこともあります。年間7万社から8万社の中堅・中小企業が廃業していますが、その中には日本の経済にとって継続してほしかった会社が数多くあったはずです。

M&Aを成功させるための4つのポイント

M&Aを成功させるために重要なのは、以下の1~4のポイントに留意して計画的に準備をすることです。

1.売却価値を高める

以下の3点に留意して準備することが重要です。

・現経営者がいなくとも事業運営に支障が生じないように組織的な経営システムの整備が必要です。

・買収側はリスク管理体制、コンプライアンス体制等も買収の価格に反映してきますので、売却価格を割り引かれないように、十分にビジネスモデルのブラッシュアップが必要です。

・上場会社が買い手になるためには連結決算が問題なくできるように会計システムを企業会計にすることも重要です。

2.売却交渉は内密に

交渉中における情報が漏えいすると話がストップすることもありますので、情報管理が重要です。特に上場会社が当事者ですと株価に影響するためさらに注意が必要です。

3.売却時期を見定める

今までのM&Aは経営状態が傾いてから必要に迫られ、会社を売却するケースが多く見られましたので、企業の状態が最高の時に売却することが重要です。

4.決めたら、迷わず、実行する

経営が順調ですと、一般的にはこのストーリーは先送りになることが多いのですが、経営承継計画に基づき着々と実行することが必要です。

今後増えていくM&Aという承継ストーリー

私どもの会社にも、金融機関等を通してM&Aの相談が持ち込まれますが、容易には売却相手が見つかりません。しかし、最近はネット上でM&Aのオークションサイトを展開している会社もあり、大幅に環境は整いつつあります。現状で約4割の会社は親族外の経営承継になっており、後継者不足等でM&Aの比率も、今後さらに向上して行くことは明確です。

繰り返しになりますが、重要なことは経営承継にM&Aストーリーを選ぶ可能性がある場合は、成功させるために上記のポイントを十分に考慮し、数年越しの準備が必要だということです。

 

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高橋 廣司

中央監査法人、新日本有限責任監査法人で公認会計士として株式公開の支援業務を中心に活動し、20社以上の上場準備支援、1500社以上のショートレビューを経験。2011年株式会社プロネットを設立。現在は代表取締役を務め、様々な分野のプロフェッショナルを結集して企業をサポートしている。