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最新XaaS動向 「PaaS」「IaaS」が200%成長で市場をけん引  -ICTマーケットレポート vol.002

株式会社ミック経済研究所
ミック経済研究所コラム担当

今回は、ITアウトソーシング市場の動向についてレポートします。ITアウトソーサ52社への調査をもとに、2010年度から2011年度までの実績値と、2015年度までの予測値を算出。市場の将来性についてまとめます。わずかな初期投資と低額な利用料で、大企業なみの情報システムが使えるSaaS・ASPや、情報インフラが使えるPaaS・IaaSの市場トレンドについても詳しく触れます。

ITアウトソーシングとは、「ベンダーの設備を使って提供するITサービス」であり、具体的には、以下の7サービスセグメントから構成されます。

   1. ネットワーク&デスクトップサービス
   2. データセンタアウトソーシング
   3. SaaS・ASP
   4. PaaS・IaaS 
   5. アプリケーションアウトソーシング
   6. ビジネスプロセスアウトソーシング
   7. プロセッシングサービス

上記セグメントに基づいて、国内のハードウェアベンダ、データセンタ専業者、システムインテグレータ52社へのヒアリングを行い、国内のITアウトソーシング市場規模を予測しました。

<ITアウトソーシング市場は3兆円へ>

2011年度のITアウトソーシングサービス市場は2兆9,955億円、前年度比101.3%で、市場は拡大した(参考図表No.1~No.3)。データセンタ活用によるコスト削減ニーズの増大、SaaS・ASPやPaaS・IaaSといったクラウドサービスの急速な普及によって、市場はプラス成長となった。

また、下期からはDR・BCP対応のためのハウジング、ホスティング案件の増加も市場金額を押し上げる要因となった。 2012年度も同市場は拡大する見通しで、市場規模は3兆507億円(予測)、前年度比101.8%となる。2011年度同様にコスト削減のニーズが根強く、アウトソーシングにより情報システムの運用コストやTCOを下げたいというユーザ企業からの引き合いは一層強まると見られる。また、2011年度にはDR・BCPに予算を割けなかったユーザ企業でDR・BCPへの取り組みが本格化するともみられ、これも市場成長を促進することになる。

 【参考図表No.1】


【参考図表No.2】

 
【参考図表No.3】

<PaaS・IaaSが急成長で市場をけん引>

2011年度のITアウトソーシング市場のなかで、とりわけ大きく伸びたのはPaaS・IaaS市場であった。2010年度には190億円だった同市場規模は、2011年度に倍増に近い366億円へと一気に拡大(参考図表No.4~No.5)。参入企業も増えた。
この高い伸びの要因は主にふたつある。 ひとつは、製造業、流通業ユーザ企業が、既存事業の周辺ビジネスの拡張や強化へ取り組むにあたり必要となるITシステムの構築を、初期投資やTCOを抑えるためにPaaS・IaaSを活用するというニーズであった。

もうひとつは、スマートフォンとSNSの普及を背景とした、スマホ向け、SNS向けのアプリ開発ベンダーによる開発基盤やサービス提供基盤(本番環境)のためのインフラ需要である。
なおPaaS・IaaSを既存事業の周辺ビジネスで積極的に活用しようというユーザ企業では、既存の基幹系システムまでPaaS・IaaSに載せて運用コストの削減をしたい需要はほとんどなかった。PaaS・IaaSは、システム層を選びながら活用しコスト削減を図るという使われ方が一般的で、例えば流通業がモバイル端末向けのフロントエンドシステムを構築するさいにPaaS・IaaSを使い、これを既存の販売管理システムなどの基幹系システムにつなぐといったハイブリッドな使われ方が一般的となっている。 

【参考図表No.4】


 
【参考図表No.5】




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ミック経済研究所コラム担当

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