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CRMへのIT投資は震災対策とSaaSへのリプレイスで微増傾向  ―マーケットリサーチレポート vol.001

株式会社ミック経済研究所
ミック経済研究所コラム担当

<CRM 総市場のポイント>


◆2011年度、CRM総市場は、前年比101.2%の639,600百万円と、震災需要(BCP)やリプレイスにより、2ヶ年連続の減少から回復
◆2012年度以降も同様の要因で、当面は微増で推移すると予測



今回は、昨年度の震災以降、BCP関連で対策が進められているコンタクトセンター向けソリューションを中心とする「CRM」(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)におけるIT関連市場についての動向を調査しました。

SIer、SaaSベンダー、ソフトウェアベンダー及びPBX/ACDベンダー59社を調査し、2010年度から2012年度までのCRM関連売上の実績値と予測値をベースに市場動向を分析しております。また、2014年度までの中期予測もしております。

<CRM 総市場全体のトレンド>

本調査では、CRMにおけるIT関連市場を「システム・アプローチ」ごとに6つのソリューションに分類し、個々のソリューションごとに、SI中心のITソリューション市場、及びSaaS市場、それぞれの市場のトレンドを集計・分析している。 以下が、その6つのソリューションである。

  1. マーケティング・ソリューション
  2. セールス/サービス・ソリューション
  3. レコメンデーション・ソリューション
  4. カスタマーサービス・ソリューション
  5. ビジネスインテリジェンス・ソリューション
  6. 統合ソリューション


このCRM総市場であるが、SIを中心とするITソリューション市場は景気低迷の影響で投資意欲が減退しており、また市場においてもユーザー企業の投資を喚起するような新しいソリューションも登場していないのが現状であり、2008年度をピークに伸び悩みを続けている。

だが、2011年3月11日に起こった東日本大震災の影響から、企業の中にはBCPを強く意識する企業が増えてきている。よって、コンタクトセンター向けのソリューションを中心としたCRM市場において、その対策が進められてきており、一部で投資が回復傾向にある。

今後は、リーマン・ショック以降に凍結となっていた案件が、システムの陳腐化などで、これ以上リプレイスを先延ばしできない状況となっており、市場が徐々に動き出してきている。しかし、SaaSへの移行及びSI構築単価の下落の影響、またソーシャルメディアやスマートフォンなどを活用した新たなソリューションの確立には時間を要すると見られるため、低成長が続くものと予測される。

一方、SaaS市場については、ITソリューション市場と比べて市場規模自体はまだまだ小さいものの、SFA中心の Salesforceを始めとして、各分野のSaaSベンダーは、引き続き好調に売上を伸ばしている。

よって、SaaS市場は、今後は成長率が鈍化するものの、今後も好調に推移すると予測され、市場は今後も二桁成長(2012年度から2014年度までの年平均成長率13.3%)で推移していくことが予測される。

結果、2011年度のCRM総市場は、ITソリューション市場とSaaS市場を合わせて、前年度比101.2%の639,600百万円と微増となっている。内、ITソリューション市場は前年度比100.4%の608,700百万円で、CRM総市場に占める構成比は95.2%となる。一方、SaaS市場は前年度比118.8%の30,900百万円で4.8%を占めている。 


<図表1>CRM総市場 ITソリューション/SaaS別売上高推移(単位:百万円)CRM総市場 ITソリューション/SaaS別売上高推移

CRM総市場 ITソリューション/SaaS別売上高推移(構成比)

CRM総市場 ITソリューション/SaaS別売上高推移(前年比)


<図表2>CRM総市場 ITソリューション/SaaS別売上高推移(グラフ)CRM総市場 ITソリューション/SaaS別売上高推移(グラフ)



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情報・通信分野に特化した独立系専門調査機関として国内トップクラスの実績を誇るマーケティング・リサーチ会社