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各媒体を利用したお客様との定期的なコミュニケーションで顧客獲得し取引を安定化する 絆経営が真骨頂を発揮  ―会計士が行う営業研修 vol.011

株式会社カクシン
代表取締役 公認会計士 税理士 中小企業診断士
長山 宏

今回が本シリーズの最終回になります。営業は「営業無くして経営無し」と言われるように経営のスタートであり、前提になります。

営業力さえあれば、他社商品を仕入れて売ることで、商売が成立し、事業として独自の世界を作り出す基礎になるからです。そして、一度関わったお客様とはいかに強い信頼を得て、継続的に取引が出来るか、そして口コミを得て広がりを得られるかが重要です。又、お客様と繋がりが担当者とお客様との関係だけではなく、会社とお客様との関係として密になれば、人事異動も可能になります。取引の安定化を獲得するには、企業とお客様とが定期的なコミュニケーションを取れる仕組みを作り、絆を深め、取引の安定化を目指す必要があります。以下、具体的にその為の方法についてご説明します。

各媒体の説明

(1) Facebook

お客様とのコミュニケーションツールの発達には著しいものがあります。ブログ、Twitter、Facebookと進化してきています。ブログは「自分はこんな人」と自己開示をする為のツールでしたが、Twitterは日常の何気ないつぶやきを集め、双方向の会話をしやすく工夫されています。しかし、それでは人となりが分りづらく、絆が深くなりづらい所もあります。そのような欠点を解消したのがFacebookです。各機能で繋がりや人となりが分り易くなり、より繋がり易くなりました。商品説明、Q&A、お客様からの声に対する解答など、限定されたメンバーと情報共有し、自由にコミュニケーションをすることで、お互いに親近感を得ることができ、絆を深めることが可能になります。

(2) メルマガ

メルマガはお客様を教育する効果があります。商品に関する基礎知識、業界知識、使い方、お客様の声など、お客様が自社の商品・サービスに興味を持ち、よりごひいきにして頂きながら注文への階段を昇って頂く為には、とても重要な手段です。楽天で最も売り上げが大きい食品サイトでは、メルマガの発行も行っており、例えば商品である「カニ」の生態、取り方、旬な情報、美味しい食べ方などの興味あふれる記事を連載し、カニに愛着を持ってもらうように工夫が凝らされています。そして、その日のお買い得商品を紹介することで、注文に結び付けています。メルマガ発行日と未発行日とでは売上にかなりの差があるそうです。

ただし、メルマガの難点は読者の興味をそそる記事を継続して送り続けることができるかどうかです。いわゆる「オタク」社員、或いは記事として解説することで、喜んで頂けるお客様の声などを安定的に収集し、発信し続けることができるかどうかです。

(3) ホームページ

ホームページは会社の顔です。会社の事業内容はメッセージを示し、会社の内容を理解してもらう基本的位置づけになります。ホームページで重要なことは自社商品のカテゴリーにおいて、検索エンジンで上位に食い込むように商品説明文の中にキーワードをいかに効果的に埋め込むかどうかです。これは定期的に変わりますので、イタチゴッコ的要素はありますが、常に上位でヒットするように工夫を凝らす必要があります。

インターネットマーケティングの世界では、ホームページの中に専用のサイトを持ち、メルマガ発信の読者登録を誘導し、メルマガ発信数を増やす工夫が必要です。メルマガ誘導という位置付けで、注文への階段を形成するのです。

(4) お客様のデータベースに基づく定期的なDM、TELL

DMを送付するにはタイミングが必要です。良く使われるのはお誕生日セール、各種キャンペーン、購入時期近くのタイミングをわきまえたDM等です。データベースの持ち方はお客様の購入履歴、お誕生日、購入に関係する各種条件、例えば家族構成、車検時期(車検サービスの場合)等です。DMを出すタイミングは購入時期前で検討時期も考慮しながら、効果的なDMを打ちます。この場合、反応率を取りながらより効果が上がる方法を模索する必要があります。例えば、購入予定日の1ヶ月前、2ヶ月前など時期をずらして発送し、ヒット率を確かめながら、送付時期を仮説検証していくと良いでしょう。


電話に関しては特に売り上げが見込めそうなお客様については直接電話をし、購入を促します。電話で注文を得るには自社の商品を使って頂いているお客様に対して、使い勝手を聞きながら積極的にクレームを取りに行く要領でお客様と会話を持ち、親身になってお客様の要求に答えることで信頼を得て、お客様のニーズを把握し、さりげなく他の商品も紹介しながら販売のチャンスを伺います。「積極的にクレームを取りに行く」ことがポイントです。最初は誰もクレームを取りに行くことを躊躇されますが、実際にやって頂くとクレームは殆ど無く、「そこまで考えてくれるのか」と感謝されるケースが多いのです。勇気を持って取り組まれることをお勧めします。

(5) お客様向け商品説明会

私は企業とお客様とは密着して共に商品開発を行える関係を作るべきだと思っています。ある旅行会社の様に「この様な商品を作って欲しい」とお客様が自ら企画を会社に提案し、プロジェクトチームを作り、良ければその方が添乗員になって参加するとか、スーパーであれば、お客様でもあるパート社員が「どうすれば、買いたくなるか」を検討し、役員会で説明するとかも考えられます。私共では、商品説明会を積極的に開催してもらい、お客様の声を集める機会を作って頂いております。食品メーカーでは、試食会を開いたり、メーカーでは使い方の工夫展など、よりお客様と企業との関係が深くなり、商品開発が促進される試みを志向しています。

シートの記入方法

添付シートに各媒体の使い方に関する方針(ゴールイメージ)、サービス内容、取扱部門、担当者を記入し、いかにお客様との関係を密にできるかを検討してみて下さい。その際、重要なのは防衛本能から来る固定観念です。「聞いても教えてもらえない、手間の割には効果が見込めない、面倒だ」など数多くの否定的意見が出てきますが、「やってみなければ分からない」と、とにかく一歩前に駒を進めることが大切です。お客様は企業からのお役立ち情報を待っています。「売らんかな」にはならず、「お役に立ちたい」という姿勢で、接することで効果が表れてきます。試してみることを期待します。

11回に亘りご愛読頂き有難うございました。

顧客グリップ強化フォーマット
 
(図をクリックすると拡大されます) 


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株式会社カクシン
長山 宏

91年三優監査法人入社、97年三優BDOコンサルティング(株)取締役就任を経て現在に至る。京セラの稲盛名誉会長を師と仰ぎ、「社長が変われば全てが変わる」という標語のもと活動中。

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