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新規開拓の中に第2の利益~販売管理の工夫で利益が生まれる~  ―企業には第2の利益がある vol.002

株式会社プロネット
代表取締役 公認会計士
高橋 廣司

前回のコラムで『第2の利益』とは会社経営の仕組み(主に「経営管理戦略」「労務管理戦略」「税務戦略」の三つ)を整備することで生まれ、それは「機会利益の獲得」と「機会損失の回避」に分けられるとの説明をさせていただきました。

今回は『第2の利益』を企業活動の中でどのように獲得するのか、具体的に販売管理の例を通じて、より詳細に説明させていただきたいと思います。

販売活動に見る”五つ”のサイクル




まず一般的に販売活動は上図のような五つのサイクルに区分できるでしょう。

基本的には新規開拓サイクルは別個で独立したサイクルとして考えられていない企業もあるかもしれませんが、受注サイクルの前にこの新規開拓サイクルを入れています。なぜなら、企業が成長発展するためにこのサイクルが最重要と考えているからです。

新規開拓サイクルを検討し『第2の利益』へ

一般的には中小・中堅企業の中に新規開拓を組織的かつ継続的に行っている会社は少なく、結果として成長が鈍化している会社が多いと考えられます。組織上も新規開拓の専門部署がない、営業部門で新規開拓の専担者が分離されていない様な場合は、ほとんど新規開拓が組織的かつ継続的に行われていません。

営業部長から営業担当者に「新規も取れ」と指示しても、予算達成を第一に考えると、成果が出るかどうか不確実な新規開拓をするより、既存顧客に販売した方が予算達成しやすいため、結果として新規開拓は積極的でなくなります。

以上から『第2の利益』を獲得するためには新規開拓サイクルについて以下のことを検討すべきと考えます。
 

  1. 「新規」の定義を明確にして、新規開拓の専門部署または専担者を設け、課題・ノルマを明確にする。
    (新規開拓と既存顧客の両者を担当すると、営業担当者の役割が不明確になり、新規開拓の実績が上がらない言い訳になってしまうため。)
     
  2. 新規開拓の情報を営業担当者が個人レベルで集めるのではなく、組織的に営業情報を集める。
     
  3. 新規開拓の実績に対して金額評価以外の評価体系の導入やインセンティブ制度の導入を行う。
     
  4. 営業担当者が新規開拓先の会社と名刺交換をした段階から、新規開拓の情報をABC管理(確度管理)により組織情報に吸い上げる。
    (顧客管理ソフト(CRM)の利用等が有効であると考えられるが、会社の規模等に応じて営業日報からエクセルシートによる管理も有効な方法として考えられる。)
     
  5. Aランク案件(受注確度の高い案件)が失注した場合は「失注分析」を行い、徹底的な敗因分析を通じて競争相手に比べて何が駄目だったのか把握し改善することにより企業体質の強化を行う。
    (実例としては外注管理が甘くコスト高が敗因と判明し、外注管理に力を入れ始めた会社もある。より初歩的なことでは営業ツールが他社に比べて秀でた部分がない等の例もある。)



以上の例示項目を検討して自社の新規開拓に問題あるか否か是非とも検証していただきたいと思います。

次回も『第2の利益』獲得の重要性を理解していただくために、「粗利」に焦点を当ててお話させていただきたいと思います。


 

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高橋 廣司

中央監査法人、新日本有限責任監査法人で公認会計士として株式公開の支援業務を中心に活動し、20社以上の上場準備支援、1500社以上のショートレビューを経験。2011年株式会社プロネットを設立。現在は代表取締役を務め、様々な分野のプロフェッショナルを結集して企業をサポートしている。