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分析の次は経営目標と基本戦略を立てる!  ―実践的事業計画書の作り方と利用方法 vol.003

朝日ビジネスソリューション株式会社
マネージャー 公認会計士
表 順一

前回、前々回のコラムでは、事業計画書作成のステップ1として、事業計画書作成の基本ポイントと戦略構築の前提となるSWOT分析について解説いたしました。

今回は、前回までの内容を踏まえ、事業計画書作成ステップ2として、SWOT分析に基づく経営目標、経営基本戦略の策定についてお話いたします。

(1)「3つの軸」による経営目標の設定

SWOT分析により自社の状況や求められているニーズ等が明確になったなら、これをもとに具体的な経営目標とそれを達成するための戦略・行動計画を作成します。 事業計画書は将来のあるべき姿と現状のギャップを埋めるための道筋を示す経営の指南書たる存在です。あるべき姿(経営目標)の設定は、事業年度(時間軸)、事業規模(売上、利益、社員数)、事業領域(製品・商品・サービスと市場)の3つの軸を視点として考えていきます。

仮に3ヶ年の事業計画を策定する場合、3年後の事業規模、事業領域を想定し、ゴールを決めそこに向かう各事業年度ごとのプロセスを明確化していきます。

事業計画作成の3つの軸

経営目標は経営ビジョンを達成するための定性的な目標と売上高・利益といった数値で表される定量的な目標とに分けられます。事業計画書を作成しても、必ずしも事業がうまく行くとは限りません。しかし、目標と前提条件とを明確にし、仮説設定と検証という作業を繰り返すことにより、初めて失敗の要因を学び成功のシナリオを描くことが可能になるはずです。定量的な目標に対しては、成果を測定できる体制の構築とその評価基準を明確にすることが肝要となります。

(2)SWOT分析による対応方針整理と経営基本戦略策定

1.SWOT分析による大まかな対応方針の整理
事業計画の最終年度のゴールがイメージできたなら、SWOT分析による機会(O)と脅威(T)、強み(S)、弱み(W)の各項目に対する大まかな対応方針を整理します。その際、内部環境(強み(S)、弱み(W))と外部環境(機会(O)、脅威(T))を対応させたクロス分析が役に立ちます。SWOTのクロス分析

2.経営基本戦略の策定
つぎに、SWOT分析で立てた大まかな対応方針をより具体的な経営戦略に落とし込む作業を行います。複数事業がある場合は、全社戦略のほか事業別の戦略が必要であり、それを実行するための販売、生産、購買、物流、財務といった機能別の戦略に落とし込んでいきます。この戦略に基づいて数値目標としての中期利益計画が策定されることになります。

なお、経営基本戦略の策定においては、以下の点に留意する必要があります。

・SWOT分析の環境分析と整合した内容であること。
・各戦略の間に矛盾が生じていないこと。
・表現が具体的で、達成水準、達成時期が明確であること。
・事業年度ごとの行動計画が明らかになるようにすること。


経営基本戦略は、例えば以下のようなシートにまとめるようにします。経営基本戦略策定シート

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朝日ビジネスソリューション株式会社
朝日ビジネスソリューション株式会社
表 順一

大学卒業後、民間会社を経て公認会計士試験合格。大手監査法人にて法定監査、企業再生、株式上場支援に従事。現在は朝日ビジネスソリューション株式会社にて経営管理体制構築支援を行っている。