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人事考課に頼ってはいけない!社員を正しい行動に導く業務プロセスと目標管理の設計方法 ―イノベーションコラム「長山宏のああ感動」 vol.004

株式会社カクシン
代表取締役 公認会計士 税理士 中小企業診断士
長山 宏

イノベーションコラム「長山宏のああ感動」 

このコラムでは長山宏が日々の実務の中で感動した事を、 つれづれなるままに文章にしたため、掲載をしていきます。

人事考課に頼ってはいけない

多くの会社で、人事考課基準を求める社員像に定めて仕事の実態をそれに合わせようとしていますが、明らかに誤りです。今回はそのまずさと、どうすれば良いかについてお伝えします。

水は高いところから低いところへ流れます。決して低いところから高いところへは流れません。その道理が今回のテーマの回答です。

黙っていても、自然に社員に有るべき論で働いて頂けるような仕組みが出来ていれば、自然に水の流れのような社員の働きが導き出されますが、もしそうなっていなければ何かがおかしいのです。仕組みは自然の水の流れを作るような導線を内在しなければいけないのです。

ただし、人は誰しも防衛本能が強く、失敗や恥をかくことや傷つくことを極端に嫌います。また変化を嫌いますので、その前提で流れを作らなければなりませんし、それが制度設計のコツです。もし大切な業務であっても、消えてしまったりなかなか実行されないとすると、業務分掌の決め方や目標の決め方が誤っています。嫌なことであっても、お客様が喜んで下さったり会社の業績向上につながることであれば、苦労して実績が上がれば動機付けにつながりますし、工夫のし甲斐もあります。

自然にそれぞれの職位の人達が正しい行動に導かれる業務プロセスと目標管理の方法を設計すればうまくいきます。もしうまくいかないとすれば、何かがおかしいのです。

どの仕事が大切でどの仕事が消えてしまっているか、どうすれば自然の流れになるかが業務改善の視点です。普通の能力の人が会社の狙った仕事の仕方を出来るような仕組みが出来て初めて、人事考課基準を作ればいいのです。そうしなければ「褒美で釣る」という歪んだ仕事のさせ方を放置してしまうことになり、改善の機会を逸してしまうのです。或いは歪んだ状態を隠してしまうのです。

人の動機付けには内発的動機と外発的動機とがあります。仕事で評価すべきは内発的動機です。そして仕組みは内発的動機を導くものでなければいけません。人事考課で釣るのは外発的動機で人の行動を歪んだ形で変えることを意味します。歪みはいけませんし、楽することもいけません。

人事考課は経営者が楽をして人を操作可能な一見素晴らしいツールです。多くの会社がそれで社員を導こうとします。しかし、得てしてそれだけを決めてしまえば実態と合いませんので、運用がうまくいかず会社と社員との信頼関係が形成されず不信を募らせてしまう可能性が高くなります。

ものには順序があります。人事基準を整備するのは仕組みが整備された後がちょうどいいのです。問題を顕在化させることが大切です。

トヨタは「問題を顕在化させる仕組みが重要」と定義しています。
見習いたいものです。

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株式会社カクシン
長山 宏

91年三優監査法人入社、97年三優BDOコンサルティング(株)取締役就任を経て現在に至る。京セラの稲盛名誉会長を師と仰ぎ、「社長が変われば全てが変わる」という標語のもと活動中。

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