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経営者必見!システム導入における具体的な選定のポイント 前編  ―効率アップはお約束!業務管理システム白書 vol.004

株式会社オロ
取締役執行役員
藤崎 邦生

前回は、システムの活用により、企業の成長を継続的に実現していくためには欠かせないメリットが生じることについてお話しました。

今回コラムから前編・後編の二回にわたり、システム導入を成功させるためのポイントについて解説をします。

自社に必要なシステム機能の検討、ふさわしい導入・開発パートナー選びなど、システム導入における具体的な選定のポイントについて考えてみたいと思います。

システム導入プロジェクトの「成功」は経営者にかかっている

これまでに私が関与し、成功したシステム導入プロジェクトを振りかえると、そこには一つの共通点があります。それは、社長および役員層のトップマネジメントが、システム導入プロジェクトに対して積極的に関与しているという点です。

社長の号令だけが一人歩きし、現場はシステム導入の意義を理解していないケースや、すべてが担当者や現場任せになってしまっているケースなど、トップマネジメントが積極的に関与していないシステム導入プロジェクトでは失敗に至るケースが非常に多く見られます。

そこで、今回と次回のコラムでは、システム導入プロジェクト成功のカギを握る、経営層が留意すべき、システム導入時のポイントについて説明をします。導入プロセスにトップマネジメントが関与することが、いかに重要であるかをご理解いただけると思います。

失敗しないシステム導入 5つのポイント

経営者が留意すべき、システム導入時のポイントは以下の通りです。

ポイント1 導入目的・成功の定義が明確である
ポイント2 部門最適・部門の壁にとらわれない
ポイント3 適切なベンダー選定・パッケージ選定
ポイント4 機能要望、導入範囲を広げすぎない
ポイント5 見えないコストを考慮する

ポイント1 導入目的・成功の定義が明確である

当たり前の話ですが、システム導入における「成功」の定義があいまいならば、何をもって「成功」とするかが判断できません。しかし、この「成功」の定義が明確でないままにスタートしてしまう導入検討が意外に多いのが事実です。

まずはシステム導入の「成功」の定義を明確に定めましょう。

【成功の定義の例】
・現在20日以上かかっている月次決算業務を6日に短縮する
・顧客の商品購入履歴に合わせたオススメ商品の自動提示により、リピート購入率を20%向上させる
・見積作成時に部品在庫のチェック、欠品部品の発注をシステムが自動処理し、商品のリードタイムを35%短縮する

成功定義は、これから会社をどのようにしていきたいのか、何年後にどのようなことができる組織にしたいのか、という社長の経営戦略にそった定義でなくてはなりません。

しかし、「現在のシステム保守料金を○○円に下げる」「保守が1年後に切れるのでそれまでに新しいシステムにする」といった、経営戦略にもとづかない目先の利益や都合に左右される成功定義が行われる場合が多々見受けられます。

導入の目的やゴールが社員にとって魅力的ものでなければ、システム導入プロジェクトは各部門からの反発にあう可能性が高くなります。また、その目的さえ達成できればどんなシステムでもよいという誤った判断を助長しかねません。経営戦略にそったシステム導入の「成功」の定義は、経営者自らが決定する必要があるのです。

ポイント2 部門最適・部門の壁にとらわれない

営業部のみで利用する営業支援システム、経理部のみで利用する会計システムなど、部門内で完結するシステムであれば社内調整はそれほど難しくありません。

しかし、組織の成長・拡大にともなう高度な業務プロセスの必要に対応していくためには、各部門の情報が連携する全社統一のシステム(統合業務システム)の導入が必要となります。そして、この全社統一システムの導入検討を行う際には、部門内の最適化ではなく、全社の最適化という視点で社内調整を行う必要があります。

導入検討が進むにつれ、「いまの仕事の流れを変えたくない」「この機能がなければ効率が落ちる」など、様々な部門からシステムへの要望があがってきます。特に、社内において力の強い部門からの要望は、他部門の要望を押しのけてでも導入担当者に届くことでしょう。このような、特定の部門にとって最適である要望にとらわれると、結果できあがるシステムはいびつなものになりがちです。

全社最適化の視点は、社長こそが社内の誰よりも深く持ち合わせているものです。一部門の仕事が楽になるだけの機能や、一担当者の好みともいえるような機能などは、全社最適の視点からよく検討し、必要のない機能については実現しない判断を行うことが大事です。

これまでの経験から申し上げると、社歴が長い企業ほど、また、企業規模が大きくなるほど、部門の壁はより強固になり、全社システム導入に向けた社内の調整は難しくなる傾向にあります。全社システムは、組織が小規模であるうちに導入を行う方が、費用面・運用面を考えるとメリットが大きいと言えます。


次回コラムでは引き続き、失敗しないシステム導入のポイントを解説します。

 

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株式会社オロ
株式会社オロ
藤崎 邦生

1999年に株式会社オロ創業に参画し、現在取締役執行役員である。2008年~2012年度において、「ベストベンチャー」に選出される。